ここは海抜1600m。エゾ松等の森林限界を超えた低木と草木の高原。昔アイヌはここをカムイミンタラ(神々の遊ぶ場所)と呼びました。昔の旭岳や黒岳はロープウェイも無く、歩いて1日以上かかる場所。ここは9カ月もの間雪に閉ざされます。詰まり人間の住む場所でなく、神々の遊ぶ場所だったのです。今回2日間渡り旭平周辺散歩路を歩きました、すごい景色に出会いました。この景色は何時も見れません。ここはカムイミンタラです、旅の幸運を神に祈るだけです。
今回は旭岳ロープウェイから登りました。朝は6:30から夕方は5:20まで0分、20分、40分と1時間3回運航されております。訪問したのは7月8日旭川が最高気温31度の時に、山麓駅で20度、山頂姿見駅で14度でした。因みに山麓駅で海抜1100m、山頂姿見駅で海抜1600mです。富士山の五合目の2500mよりは低いですが、緯度が高いので同じように考えた方が良いかと思います。山麓駅から山頂姿見駅までは約10分です。手っ取り早く宿の予約を取るなら
当初私は旭岳から黒岳を越えて層雲峡へ行く大雪山横断ルートを考えました。しかしここは本格的な登山ルートであり、全行程約6-7時間のアップダウンの多いルートです。2009年7月16日のトムラウシの山岳遭難も将に同時期に発生しているので、とても観光気分での素人ほぼ単独登山では何かあった時に取り返しがつかないと考えてこのルートは諦めました。やはり観光客は旭平周辺散歩路や山麓駅周囲の散策路で楽しんだ方が良いと思います。下の写真を参考に見てください。旅行用カバンをお探しの方はこちら➡ブリーフィング オフィシャルサイト
大雪山というと今でも北海道の中心にドンと一つの山が聳えている様なイメージを持つ方がおられるかもしれません。ここは最大海抜2000m級の山々で構成する連峰と南北の凹凸のすごい高原の山岳地帯なのです。勿論活火山も存在しており、旭岳の山麓では蒸気が噴出しております(写真あり)。
大まかに言えば、北の中心が旭岳と黒岳で、その周りに多くの山頂があります。南側は十勝岳連峰と呼ばれ、トムラウシ岳や十勝岳、富良野岳等が続きます。旭川から富良野までの距離はわずかに見えますが、山を歩けば相当な距離となります。これが大雪山の全容なのです。
では旭平周辺散策路をご紹介しましょう。全長約1.7km。勾配はやはりありますが、そんなにキツクありません。散策路は整備されてますが、やはり凹凸があり、ハイヒールやサンダルではケガをする確率が高くなります。スニーカーは大丈夫と思いますが、用心しないで歩くと捻挫の可能性もあります。雨が降れば特に南側のルートはビチャビチャになります。
廻り方は時計回りと反時計回りがあります。どちらもしんどさと景色、時間は変わりません。時計廻りから紹介しましょう。山頂姿見駅か左側を登ります。10分もしないうちに第1展望台が見えます。ここは旭岳と山麓やその下の高原の写真に最適です。そのあと10分歩いて第3展望台があります(第2展望台は廻り道にあります)。ここでは旭岳と夫婦池(すり鉢池と鏡池)の写真が撮れます。この辺りは野鳥や小動物が出ますので、よく注意ください。
第3展望台から登り路になります。ここは夫婦池という2つの池に囲まれており、ブヨが沢山襲撃してきました。もし間違って素足に厚底のスポーツサンダルを履かれてきた方は事前にスキンガードを塗るか用意しておきましょう。後で見るも酷い状態になります。ここでも目の前をリスが通り過ぎたようでした。
この上り坂を登り終えると真正面に旭岳が山麓より噴煙を上げているのがわかります。ここから緩い坂を第4展望台と第5展望台の方へ上ってゆきます。第4展望台の周辺は高山植物が多い様な気がします。眺めも絶景です。途中で雪渓を渡ります。ここでも良い写真が撮れます。
雪渓より登ると今度は水蒸気噴出孔が見えてきます。ここはすぐ近くまで行けました。以前来た時は立ち入り禁止の時もあったのです。ここから旭岳への登山者が見えます。第5展望台もすぐです。第5展望台からは十勝岳連峰が見えます。ここも道を間違えると旭岳へ登って行きますので要注意です。
ここは旭岳石室がありすぐに分かります。以前ここでヘリで吊り上げられて搬送される登山者を見ました。ここより山頂姿見駅までは約0.7kmの距離です。ここの注意はロープ―ウェイの時間に間に合わす為に急がないことです。地面はかなりぼこぼこで、雨が降ると泥の海になります。また山麓駅近くで左へ入る道に行かない事です。歩いて山麓駅へ帰ることとなります。
ここでの高山植物はかなりの種類があります。写真のエゾヅカザクラ、白いチングルマとキバナシャクナゲです。もっと黄色の花はエゾノリュウキンカです。