奈良県 大和四寺 安倍文珠院

 現在奈良県でお寺と言えば、東大寺か法隆寺か唐招提寺が有名ですが、昔は異なったようです。都が明日香(飛鳥)にあった頃、大陸から仏教が入ってきました。その頃仏教の中心的なお寺は飛鳥寺と呼ばれています。694年藤原京ができると、仏教の中心は安倍文珠院に移ります。当時は今の規模より遥かに大規模で塔頭二十八坊があり、法隆寺式伽藍配置の大寺院であったそうです。創建は大化の改新の645年です。大和四寺には長谷寺と室生寺がありますが、共に真言宗のお寺です。岡寺、長谷寺、室生寺は別途ご紹介します。

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 このお寺の御本尊は文殊菩薩であり、知恵の仏様であります。住所は奈良県桜井市阿部645。その歴史は孝謙天皇の左大臣安倍倉梯麻呂が安倍一族の氏寺として建立した安倍山崇敬寺に始まると言われます。倉梯はくらはしと読み付近には「くらはし溜池」も近くにあります。昔は現在地の南西300m程のところにあったようです(下述の安倍木材団地)。しかし戦国時代に松永弾正の兵火を受けて全焼したといい伝えられております。ここの渡海文殊群像は、京都天橋立の切戸文殊、山形の亀岡文殊と共に日本三大文殊として知られます。

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 佛教の宗派は華厳宗に属し、東大寺の下で別格本山として重要な位置付けになっているそうです。華厳宗といえば、古代宗派の一つで東大寺の華厳宗、興福寺の法相宗、唐招提寺の律宗の寺が有名です。お寺の情報は http://www.abemonjuin.or.jp/ で検索できます。一応、拝観料大人700円 子供500円 菓子と抹茶付きとのことです。駐車場代は500円です。安倍文珠院の中には西と東に古墳があり、この石組は古代に組んだものであろうかと思う程正確な技術が使用されております。

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 ここの場所は藤原京の東部に辺り、それより北は山ノ辺の道の東南側にあたります。山がすぐ迫り大宇陀へゆく街道沿いです。万葉の森の北東にあたります。桜井市の中心部ですね。横には安倍木材団地という工業団地があります。私が思うにここは古代からの豪族安倍氏の本拠地ではなかったかと思うのです。丁度甘樫丘が蘇我氏の本拠地であったように。古代は豪族たちがひしめあう場所だったかもしれません。

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 安倍一族は古代より時には日本を支配する階層にあったと思います。安倍氏と藤原氏は仏教擁護派として共に連携していたのではないでしょうか。ここには安倍晋三首相の石碑も安倍仲麻呂の石碑や安倍清明を祭る池の中のお堂と共にここには存在します。安倍晋三首相の場合は祖父である安倍寛(あべかん/戦前のリベラル派と呼ばれた代議士)にルーツがあり、そこを辿ると古代の安倍一族に行き着くのです。

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 このお寺の名物を二つ。亀パンです、亀の格好をしてます。昼食の後だったので食べてません。もう一つはぼけ酒です。リキュール類と書いてますのでどんな味か試飲したいものです。ぼけを防止したい方は一度お試しください。私も健忘症が激しくなったら飲みましょう。

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 安倍文珠院の近くにケーキ屋さんがあります。木風といいます。安倍文珠院と何の関係もなさそうですが、同じ安倍木材団地の町内にあります。ここのケーキが安くて美味しいとのことでゴルフ帰りに買ってます。家族から人気のケーキとシュークリームです。この日も美味しく頂きました。

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